高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院／水月昭道（みづき・しょうどう）・著／光文社新書／光文社

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

僕はそんなに優秀な大学生ではありませんでしたが、大学院に行かなくて正解だったと、この本を読んで感じました。
優秀じゃなかったんで、教授に「大学院へ行かないか？」と誘われたりもしなかったし、誘われた事でその教授との関係が壊れなかったのもヨカッタですね。
漠然と抱いていた文系学部でわざわざ大学院へ行っても結果が出ないと思っていたのですが、正しかったんだなと。
今の日本は即結果が出ないモノをバカにしたり評価しませんが、学問って本来そういうモノじゃないですからね。
上から押しつけられて覚えろというのではなく、「もっと深く、詳しく知りたい」という気持ちから自主的に勉強・研究していくモノだと思うのです。
その意味で大学は基礎で大学院は応用というのも、僕の想像通りでした。
最後の方は、大学関係に残る事ばかりを考えて、フリーター生活を続けるよりも、大学院で勉強した事とは違うモノの、その努力の過程で違う形で生かしてみようという
今、大学院に通っている人、もしくは大学院を出てフリーター生活を続けている方への、強いメッセージだと感じました。
まあ、国を含めた学校が役に立たない、頼りにならないのであれば、自分で模索してやっていくしかないですよね。
いかに、この国の組織が腐っているかっていう腹立たしい話なのですが。